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大阪・アーティスティックデンタルクリニック|手術前後の注意点

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インプラント治療トラブル

20年以上に渡る近代インプラントの治療経験から、治療をご検討の患者様にデメリットも十分に知識として伝えていきたいと存じます。

@ インプラントが骨と十分に結合しない→約1−2%発生します。

これは、短期的には失敗と考えられますが、再手術によりリカバリーできますので再手術をお薦めいたします。
原因は必ずしも明らかになるとは限りません。考えられます原因を列記いたします。

  1. 骨が堅すぎる場合(骨は表層の皮質骨と中の海綿骨より成り立ちます)特に下顎に時々見受けられます。これは海綿骨が少なく、血液供給が悪いために骨が再生しない。このような場合はインプラントの位置を変えて再手術します。
  2. 骨が柔らか過ぎる。これはご高齢の女性にたまに出会います。インプラントの埋入から2次手術までの待機期間を十分にとる。また、入れ歯をご使用の場合は、入れ歯がインプラントを押さないように入れ歯を調整する必要があります。比較的大きな骨移植を施術した場合は、数か月入れ歯を入れることは避けるのが賢明です。
  3. 細菌感染は歯科治療で、偶発的に起きる場合があります。術前1時間前からの抗生剤は必要です。短期間から長期投与に至る場合があります。
  4. ドリリング時のオーバーヒートやインプラントを必要以上の力できつく骨に締め付けた場合など。
  5. 即時荷重の歯に過荷重になる。一日で歯を取り付ける手法は、待機期間中は硬い食物は避けるのが賢明です。
  6. 上顎洞への骨移植後、細菌感染により炎症が拡大した。当医院では、過去数百例以上、上顎洞に骨移植を行い、5例の上顎洞炎の経験があります。4例は抗菌療法により完治後、再手術にてリカバリー、1例は設計変更になりました。

1から2%は一度で骨と結合状態が悪いお考えください。
また、もしそのような場合は担当医とよく相談後、再手術をお薦めいたします。

A インプラントが骨結合に成功した後のトラブル

  1. インプラント周囲炎
  2. インプラント周囲組織で起こる炎症性病変は総合してインプラント周囲疾患と呼ばれます。
    天然歯の歯周疾患の分類に従い、インプラント周囲炎は2種類あります。歯肉炎に相当する周囲粘膜炎と歯周炎に相当する周囲炎です。即ち、周囲粘膜炎は粘膜での炎症を示す状態で、周囲炎はそれに加え支持骨にも影響を及ぼします。
    インプラント周囲粘膜での炎症の発見は、プロービングによる出血と俳膿の特定が必要です。プロービングポケットの深さは、インプラント周囲で色々に異なります。ポケットが6o以上の部位は病変を示唆しており注意深く検査すべきです。周囲炎の評価にはCTレントゲンによる辺縁骨喪失の確認も必要です。この場合は、インプラント埋入後早期に起こる骨のリモデリングと機能後インプラント周囲に細菌感染による支持骨の喪失を区別することが重要です。従いまして、インプラント周囲の骨レベル変化を適切に評価する為に定期的にレントゲンでの検査が必要です。
    インプラント周囲炎の発現頻度や治療方法等も解説いたします。

B インプラント周囲炎の治療

インプラント周囲炎は、歯の歯周病治療と基本的には同じ考えです。

  1. 患者様自身での歯ブラシや歯間ブラシを使用してのインプラントと歯肉粘膜との間の清掃を徹底して頂きます。
  2. 時には抗生物質を服用して頂き、感染部位の掻把及びレーザー治療を行います。
    ほとんどのインプラント周囲炎は、この治療で一旦完治いたします。
    また、継続しての患者様自身のブラッシング、歯科医院での定期的な清掃により悪化しませんので一度インプラント周囲に感染がおきてもご心配ありません。是非とも歯科医院側と協力して生涯に渡り、より良い状態を守りましょう。
  3. インプラント周囲炎により骨喪失が進行している場合、この状態はあきらめないで、外科的治療かもしれませんが、抗菌療法、感染部位の掻把に加えレーザー治療、骨移植でほとんどの場合良好な状態に回復しますので、担当歯科医とよくご相談の上、積極的な治療をお受けしますことをお奨めいたします。
  4. 結論といたしまして「インプラント周囲炎」は治療で治ります。ご心配不要です。

C 上顎洞に骨移植後に上顎洞に細菌感染し上顎洞炎を発症したケース

当医院のH17年からH22年の5年間で上顎洞への骨移植500症例(小規模なソケットリフトを含む)に対し5例の上顎洞炎を併発させました。
全て当医院で治癒させましたが、4例は抗菌療法により比較的簡単に治癒、1例は治癒に1年ほどの時間を要しました。しかしインプラント治療としましては成功させています。

    (原因)
    ・入れ歯の圧力で歯肉の縫合部位が裂開し感染した。
    ・上顎洞粘膜が裂開し人工骨が洞内に飛散した。
    (治療方法)
    抗生剤の選択と投与の方法は非常に重要です。一般的にマクロライド系の抗生物質を使用します。しかしこの抗生剤には、14員環系・15員環系・16員環系等があり慢性の上顎洞炎には16員環系は効果が期待できません。また15員環系は急性期には効果的ですが、慢性期には効果が低いと考えています。
    14員環系は、上顎洞粘膜にまで薬剤が到達し非常に効果的ですが、微量長期投与が必要です。
    これで、4例の患者様は治癒しました。2か月以内です。
    治癒しない1例は上顎洞の人工骨除去、ドレーン装着、洗浄を繰り返し後、抗菌療法で治癒しましたが、1年半の時間を要しました。

    (予防)
    ・上顎洞への骨移植を施術した際には最低3週間抗生剤を服用して頂きます。
    ・入れ歯は傷口が完全閉鎖するまで入れ歯はできる限り装着しない。
    ・人工骨を不要に使用しない。
    ・ソケットリフトの際は人工骨を使用しない術式をとる。これはSwedenのインプラント治療では常識ですが、日本の歯科医はまだ気が付いていないようです。
    ・サイナスリフトの手術の際も血液等を利用しあまり人工骨に頼らない方が感染リスクは軽減します。

    (結論)
    上顎洞への骨移植は、非常に成功率が高くまた偶発症も1−2%と少ないので過度にご心配ありませんが、万が一の感染した際に治療できる能力のある歯科医師のもとで施術されることをお奨め致します。また安易にソケットリフトを過大評価しないで、ソケットリフトの限界は5mmに止め、それ以上の骨移植はサイナスリフトの方が安全です。